高齢者の地方移住提言は「姥捨て山」と同じことって本当なの?

昨日フジテレビの「直撃LIVEグッディ!」で、高齢者の地方移住について特集がありました。

私の母も70歳を過ぎて実家で一人暮らしをしていますが、今後の介護のことなどを考えると悩みは尽きません。

そんな中、日本創生会議という民間の有識者らによって提言された、“高齢者の地方移住”が物議を醸しているとか。。。

日本創生会議の提言内容とは?

民間の有識者によって構成された、日本創生会議が2015年6月4日に「東京圏高齢化危機回避戦略」という提言書を発表しました。

その内容を要約すると、

東京圏は急速に高齢化が進み、75歳以上の後期高齢者は今後10年間で175万人増えることとなる。その増加割合は、これまで高齢化が急速に進んできた地方を大きく上回り、東京圏では医療、介護や住まいの問題が深刻化する恐れがある。そのため、ベッド数が多く、介護余力のある一部の地方に移住することも考えていくべきである。

ということです。

東京圏の高齢化がどのように進むのか?を具体的数字で見てみましょう。

2000年時点での65歳以上の高齢者比率は、全国平均が17.3%であるのに対し、東京圏(東京、千葉、埼玉、神奈川の一都三県)は14.4%となっており、2010年においても、全国平均が23.0%に対して、東京圏は20.5%と、全国平均よりも低くなっています。

では、東京圏には高齢者が少ないのか?

というと、そうではありません。

この数字は高齢者の比率であって、“数”ではないからです。

ご存知の通り、東京圏は地方からどんどん人が流入しており、とりわけ多くの若い人が地方から集まってきます。そのため、人口に占める高齢者の割合は、若者が流出する地方と比べて相対的に低くなっているわけです。

じゃあ、比率ではなく、高齢者の数はどうなのか?と言いますと、

75歳以上の後期高齢者の数は、2015年の1,646万人から、10年後の2025年には2,179万人となり、533万人増えると予想されています。

この増加する533万人のうち、実に175万人は、東京圏での増加と見込まれているのです。

つまり、東京圏の増加数は、全国の増加数の“3分の1”を占める、というわけです。

日本では、東京圏に人口が一極集中し、地方は人口流出が止まらず、お年寄りが残された結果、地方の高齢化が急速に進んできたことは、これまでも散々言われてますよね?

その結果、人が集まる東京(東京圏)は、いわゆる“勝ち組”のように言われてきたわけですが、10年後の東京圏はこれまでの地方のように高齢化が進み、高齢者の数は激増するというわけです。

高齢者の数が増えると、医療や介護などを必要とする人も増えるのは当然ですよね?

その結果、東京圏の医療機関のキャパシティを超えてしまい、

ベッドの数も足りなくなる

というのです。

そこで目を向けたのが地方のベッド数。

『東京圏ではベッド数が不足するのに対し、今回調査した中でベッド数に余裕のある地方都市が41ヶ所ほどあるから、将来はそういった地方へ高齢者の移住を促し、東京圏のベッド数不足に対応しましょう』

というわけです。

なんともドラスティックな計画?、提言なのでしょうか。

この提言を、東京圏における高齢化対策の1つの手段ととらえ、高齢者が地方に移住すれば、そこで暮らすことによって消費も発生し、医療関係者だけでなく、それ以外のあらたな雇用も発生し、地方活性化にもつながると国は見ているのですが、果たしてうまく行くのでしょうか?

高齢者の地方移住提言は「姥捨て山」と言えるのか?

「姥捨て山」という言葉をあなたは知っていますか?

日本昔ばなしで小さい頃に聞いたりして、「姥捨て山」という山の存在をちょっと怖く思った記憶ってありませんか?

このお話は、昔ある山奥に、60歳を超えると親であっても山に捨てなければならないといった規則がある所がありました。そこに息子とその母親が住んでおり、60歳を超えた母親をとうとう山へ捨てる日が来てしまいました。その息子は一旦は母親を山に残すも、結局母親を捨てることができず、家にこっそり隠し部屋を作って母親を隠したのです。

ある日、隣国から攻め入られそうになっていたその村は、隣国から無理難題を吹っかけられ、それに応えないと滅ぼすと脅されるのですが、隠れていた母親がお殿様に知恵を授けることで難題をクリアすることができ、隣国から攻め入られずに済んだのです。

その後、お殿様は母親に感謝し、60歳を超えると親でも捨てなければいけないという規則をなくした、という内容のお話です。

実は、日本創生会議が提言した、“高齢者の地方移住”が、この昔話に出てくる“姥捨て山”と同じことじゃないのか?と物議を醸しているわけなんです。

提言者らは決してそんな意味で“高齢者の地方移住”を提言しているわけではないとは思いますが、見方によっては、東京圏で激増する高齢者の面倒を見切れないから、地方(姥捨て山)に移住させてしまおう、と捉えることもできるわけです。

今回の提言で、41ヶ所の地方都市がベッドの数に余裕があり、医療や介護の余力があると判定されたわけですが、その41ヶ所の地方都市は

「ぜひ東京圏にお住まいの高齢者の皆さん、我々の地方に移住して下さい!」

と言っているわけでないことは明らかでしょう。

ベッドの数だけ見れば、確かに余力がありそうに見えるのかもしれませんが、医療機関を運営している地方自治体の多くは財政難に苦しんでいます。

お金だけでなく、医者や看護師などの医療従事者の確保にも苦労しているところがほとんどでしょう。

また、実際に高齢者が移住するとなれば、医療機関だけでなく、住む場所や食事をする場所、買い物をする場所など、さまざまな施設が必要になりますから、それらすべてが整ってはじめて、“高齢者の移住を受け入れる余力がある”と言えるのでしょうね。

そうは言っても、首都圏の高齢化は今後どんどん進んでいくことでしょうし、この問題に対してさらなる深堀りは必要であるにせよ、1つの具体的な提言例として、今後さらなる議論をしていくきっかけにはなっていると思います。

人の提言に対して、あれこれ批判するのは簡単なこと。

「じゃあ、あなたが考えていい案出してよ!」

と言われたら、下を向いてしまう人も多いのではないでしょうか?

70歳を超えた母親を持つ私も、今後の介護などを考えるとなかなかいい案が出てこないわけで。。。

日本創生会議による“高齢者の地方移住”提言も、母親や自分の将来を考えるいいきっかけになったことは間違いないですね。

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